コーチングの適正価格は?意外とカンタンにわかる
コーチングを受ける最大のメリットは、自発的に物事を考えられるようになり、自分ひとりで行動できるようになることだと思います。
ですが、それが本当に価格に見合うのか?価格以上の価値が得られるのか?はまた別の問題です。
さて、今回は、そんなコーチングの価格は適切なのか?
これについて一緒に考えていきましょう。
Contents
コーチングを行う・受ける立場として
やっぱり、料金についてキチンと考えないといけませんね。
- コーチングというサービスに対して、どれくらいの料金が適正なのか?
- いったいいくらが適正なのか?本当に価格に見合う価値があるのか?
私は、コーチングを行う立場でもあり、またコーチングを受ける立場でもあります。特に、現役のプロ・コーチやコーチングを志望している方にコーチングを行うことが多々あります。
そして、そのあと・・・そんなクライアントがいきなりサービスを私に販売してくることが多々あります。で、やっぱり気になるのが内容よりもコーチの方が要求してくる価格なんですね。
正直、価格が気になって営業トークなんて聞いている余裕がない時期もありました。
今回は、コーチングの適正価格について一緒に考えていきましょう。
コーチの料金相場

FirmBee / Pixabay
インターネットで、「コーチング料金」というキーワードで検索をしてみました。
すると、こんな感じになりました。
さまざまなコーチがいて、料金もバラバラでしたね。
価格の幅がバラバラ
3時間で5000円、1時間10,000円、高いコーチで、1時間50,000円以上のケースもあります。
ある脳科学者から認定を受けたコーチだと、数回のセッションで100万を超えるケースもあり驚きましたね。
初回だけ無料にして、それ以降は2時間30,000円×10回で30万円のコーチングサービスを提案してくるコーチもいました。
初回は安くても後から高額のケースも・・・
例えば、はじめてのサービスをお試しにしておいて、以降は高額のサービスを提供する形態のサービス。
あるコーチングスクールの出身者に聞いたところ、「はじめは無料か格安のセッションにしておいて、サービスの価値を感じてもらえたら、それ以降は高額セッションにするのが有効」というお話をされました。
これはフロントエンド+バックエンドの組み合わせですね。
このビジネスモデルが良いか悪いかは別として、コーチングのセッションが終わった直後に、それまでは温厚だったコーチがいきなり目をギラギラさせて、高額サービスのセールスを仕掛けられて冷めた経験があります。
気分が悪くなった経験があったので、私はしないように心がけています。それでも、バックエンド商品を持つことそのものは決して悪いことではないと考えています。
私も、「ホームページを制作します。」というバックエンド商品を用意していますから。
話を戻します。
コーチングの適正価格はいくら?

NikolayFrolochkin / Pixabay
色々と調べたのですが、コーチングはそのサービスは、何が適正をもって適正なのかは今も検討中なのか、適正価格があるようでないビジネスモデルです。あくまでコーチ側が提示する価値と価格にクライアントが応じるかどうか?です。
価格はコーチが決めている場合が多い
実力によってはいくらでも価格をあげられるところが、このビジネスモデルのうまみなのかもしれません。勿論、高額なコーチングフィーを請求するのは、決して悪いことではありません。
あなたがコーチで、「私のコーチングフィーは1時間8万円!」と提示しても、クライアント側があなたのコーチング・サービスに価値を感じて、価格に納得すれば、その時点で商談成立です。
問題は価値が解りづらい
コーチングは、そのサービスの性質上、価値の中身が見えにくいのが特徴です。これは、プロ・コーチたちが口をそろえて言うことですが、「クライアントが価値を感じてもらえたかどうか?」です。
Aコーチ、Bコーチ、Cコーチがいて、同じコーチングサービスを提示してきたとします。
- Aコーチが1時間10,000円
- Bコーチが1時間50,000円
- Cコーチが1時間100,000円
と別々の価格を出しても、必ずAコーチが選ばれるとは限りません。価格以外にも、コーチの実績や、人柄・相性、コミュニケーションのスタイルなども加味されて、Cコーチが選ばれるケースがあります。
但し、その決定権はすべてクライアント側にある、ということです。
一方で、クライアント側が、コーチの価格についての相場がわからず、ある瞬間にコーチの営業トークにのせられて高額なフィーを請求される、なんてお話も聞きます。
私も、この被害(?)はありました。そのコーチ曰く、「コーチは付加価値型サービスの最高峰であり、相場なんてないんだ。私は、あなたに100万円以上の価値を提供する自信がある。」の一点張りでした。
・・・ドヤ顔営業を食らったわけですが、そのコーチには「ホームページorブログを見てから、内容をしっかりと吟味して判断します」と切り返して、その場を去りました。
実は、【相場】はある
先ほどと矛盾するようですが、コーチの料金に相場がないわけではありません。
確かに、「コーチング」という職業単体で見れば、相場はないのかもしれません。ですが、「ひとつの相談業務」と考えてみたらどうでしょうか?
そうすると、他の相談業務と比較検討しながら、適正価格について考えることができます。そして、今回参考にしたいのが弁護のような「特殊専門分野」における相談業務です。
特殊専門分野「弁護士」から参照
弁護士が中小企業から法律相談を受ける際に、1時間を要した場合の単価で考えるとわかりやすいかもしれません。
特殊専門分野とは、その弁護士が得意としているジャンルです。
305人の弁護士にアンケートをとった結果
以下のようになりました。
参照:特殊専門的分野の相談1時間あたりの相談料はいくらか?|弁護士報酬について|ひまわりほっとダイヤル
このデータを見て気づいたことを3点にまとめます。
顧問契約のあるなしで価格の幅が違う
顧問契約をせずに単発で相談依頼をしたら、
1時間当たりの価格設定は
- 1時間10000円-43.8%
- 1時間20000円-18.8%
- 1時間30000円-15.5%
でした。
価格の幅については、弁護士の実績やサービスの内容に応じて変わってくると考えられます。
その他、
- 弁護士事務所の立地
- 弁護がクライアント先に出向くのか否か
- 弁護士の分野(ジャンル)
- 法人向けの知財なのか?
- 個人向けの離婚裁判なのか?
- ご近所とのトラブルなのか?
なども価格設定に大きく影響してきます。
顧問契約をした場合
なお、顧問契約をした場合は、顧問契約料や月額顧問料が既に発生しています。それがいくらなのかはわかりません。
- 1時間0円-31.5%
- 1時間5000円-19.7%
- 1時間10000円-22.3%
今回の価格設定は、あくまで相談料は顧問契約外での相談料かと思います。繰り返しになりますが、このグラフからはわかりませんでした。
もちろん、弁護士とコーチングは、そもそも違う性質のビジネスではありますが、特殊専門分野の相談業務であり、時間ごとにお金を報酬を頂く、という点では両者は同じです。
そこについてどう考えるかはプロコーチ・クライアントであるあなたにお任せします。
改めてコーチの価格について考える
繰り返しになりますが、この記事を通して「コーチの価格が高いのは悪いことだ」と言いたいわけではありません。極論、価格はコーチ側が好きに設定してよいと思います。後は、その価格にクライアントが応じるか否かです。
これまでのコーチング市場では、コーチングの価格に対して基準がなかったため、コーチ・クライアント双方で以下の問題がありました。
- 価格の決め方で悩んでいるコーチ
- 適正価格なのかわからないクライアント
コーチ・クライアントにとって価格を決める・応じる際の基準になればと考えて、この記事を書きました。
コーチは、決して特別なビジネスではありません。コンサルタント、デザイナー/エンジニア、弁護士、税理士、医師、教授、講師などの特殊専門業務のひとつです。
それならので、他の特殊専門業務を参考にして、価格を決める方が双方にとって納得感が得やすいのです。
上記の特殊相談業務にそって、1時間10,000円と設定しています。ただ、コーチングの内容によっては、1時間で終わらないものもあるため、2~3時間のセッションになるケースがほとんどです。
だからと言って、2時間20,000円、3時間30,000円といった価格設定ではなく、2時間で16000円や3時間で20,000円などにしています。
今は個人事業として、結構好きに価格を決めていますが、今後は私も価格についてキチンと考えないとですね。