スキル・コーチングとは?ビジネスコーチングやライフコーチングとの違い

スキルコーチとは、ビジネスコーチングやエグゼクティブコーチング、ライフコーチングとは異なった新しいジャンルのコーチングです。

その名の通り、スキルの伝達・継承を通じてクライアントの目標達成・自己実現・自己理解・自己確立を支援していきます。

ビジネスコーチング、ライフコーチング、スキルコーチングの違い

以下の表を参照してください。

ビジネスコーチング エグゼクティブ・コーチング
リーダーシップ・コーチング
モチベーション・コーチング
ライフコーチング 発達コーチング
キャリア・コーチング
ヘルス・コーチング
スキル・コーチング コミュニケーション・コーチング
ビジネススキル・コーチング
専門技術

 

ビジネスコーチングとは?

ビジネス・ユースに特化したコーチングです。主に、企業の取締役管理職様など上位のクラスにいる方向けに行うコーチングです。エグゼクティブ・コーチングとも言います。

代表的なのがコーチング・エィですかね。コーチング・エィは、日本で最も大きいコーチング・ファームのひとつです。個人的に驚いたのは、コーチングスクールを運営したり自分たちでメディアを保有している点ですね。

ライフコーチングとは?

個人を対象にしたコーチング・サービスです。個人の目標達成や自己啓発、自己理解からダイエット、恋愛、転職などですね。その多くが、悩んでいる個人を対象にしているため、カウンセラー的な素養が求められます。

そして、このライフコーチですが、個人のお財布のひもが固いため、予想をはるかに超えて稼げません。

スキルコーチングとは?

特定の専門技術や知識を教えていくスタイルのコーチです。ジャンルは問いません。

プログラミング/英語/栄養/パソコン/ダイエット/スピリチュアル/占い/コミュニケーション…など。

スキル・コーチは、家庭教師に近いかもしれません。何らかの理由で、そのスキルを習得することを望んでいる人たちに、スキルを与えて、さらにクライアントがそのスキルを自分で使えるようにまで支援していくスタイルのコーチです。

 

【事実】クライアントの【本当】の課題がスキルだったりする

ただのコーチングはここまで

「将来はどうなりたいですか?」
「それを達成するにはどうしたらいいですか?」
「あなたにとっていちばん幸せな状態はどんな時ですか?」

とコーチはクライアントに対して親身になって対話をしてくれます。これがコーチングというお仕事だからです。クライアントのお話に耳を傾けてくれます。的確な質問を投げかけてくれます。どんな答えも受け止めてくれます。傾聴、質問、承認ですね。

クライアントの本音とは?

「え?それだけ?」「そこから先は?」です。

そして、それだけです。その先はないです。

例えば、あなたが将来は海外で活躍したい!という目的があるとします。コーチは、その目的が明確になるまで質問を投げかけてくれると思います。

そこであなたは海外で活躍する目的を実現するために、「英語を勉強すること」だとします。

英語を勉強するといっても

  • 英文が読めるようになる
  • 英文が書けるようになる
  • 英会話を聴けるようになる
  • 英語を話せるようになる

※細かく分けるともっとあります。

何が言いたいかというと、コーチはその先はサポートしてくれません。そして、そこで躓いてしまい、そこから先に進めず、コーチングを受けても変化を得られないクライアントはたくさんいるということです。

英語に限った話ではありません。

  • エンジニアとして稼ぐためにプログラミングが必要
  • ●●kg痩せるために、●●ができるようになりたい
  • 資格に合格するために知識と学習スキルが欲しい

ですかね。コーチは、目標と手段を分けて考えさせますが、手段の中身が何らかのスキルだったらどうでしょうか?

スキル・コーチの必要性

【質問1】コーチの立場で考える

  • もしもあなたがコーチだったら
    →クライアントのスキルの部分まで支援したいでしょうか?

もしYESならあなたはスキル・コーチ向きです。(できるかできないかは、この後にお話をします)

コーチング本では、このような具体的なスキル支援を推奨していますね。ですが、残念。コーチング本を読む人は、高い能力や強い意志がある人を対象にしています。

【質問2】クライアントの立場で考える

  • もしもあなたがクライアントだったら、
    コーチからスキル面の支援も受けたいでしょうか?

もしもYESならあなたはスキル・コーチを必要としています。(そのコーチが実際にできるかは別。この後にお話をします)

スキルに意識がないコーチたち

コーチングのセミナーやワークショップに参加をして、中身が抽象的だと感じた方は多いかと思います。その理由は、そもそも扱っているコンテンツそのものが抽象的だからです。

  • 心理学やNLPの小ネタ
  • 自己啓発の焼きまわし
  • コミュニケーションのテクニック

こうなる原因は、コーチング業界に身を置く人たちが、具体的なスキルをもっていないことやスキルを学ぶことに価値を置いていないからだと考えられます。

スキル・コーチの条件

実は以下の条件を満たせば誰でもなれます。

スキルとは何か?

  • 分野を問わず具体的な知識・技能を持っている
  • その知識・技能を技術として使いこなせる
  • その技術で誰かに価値を与えた経験がある

人に教えることができるか?

  • そのスキルを人に教えることができる
  • その人がそのスキルを使えるようになる
  • 自分で応用をして使いこなせるようになる
  • そのスキルを使いこなし目標達成までできる

大事なのは、最後の「そのスキルを使い目標達成ができる」ですね。

スキル・コーチングの支援モデル

はじめはインストラクターとしてスキルを教えて、次にトレーナーとしてスキルを使えるようにして、一定のレベルまで向かったらコーチとして目標を達成できるように支援をしていくスタイルのコーチングです。

ポジション 内容 レベルと価値
インストラクター 特定の知識・技能を教えるところから入る 「わかる」
トレーナー 知識と技能を技術にしていく 「できる」
コーチング 技術を使って目標達成に迎えるようにする 「活かせる」

 

美原早希
コンサルティングやパーソナルトレーナーとは何が違うの?
木村なおき
そうですね。混同しやすいですよね。

スキル・コーチングの利点と欠点

スキルコーチングの利点と欠点についてもお話をします。ここからが凄く重要です。

スキルコーチングの利点

コーチ クライアント
付加価値 自分が得意な知識・技能で勝負ができる スキルを教えてもらえて、その先のサポートもある
制約がとりやすい 曖昧なことを言わず納得する理由が示せる 何に対してお金を払うかが明確なので
初心者でもできる

サービスの中身が明確だから価値を感じてもらえやすい

従来のコーチングと比べてサービスに申し込んでもらえやすい

自分の得意なフィールドで勝負ができる

従来のコーチングモデルとの違い

従来のコーチングは、コーチングセッション・サービスを通してクライアントが気づきを得て、自発的に行動していくことを支援していく、というものでした。

目標を達成できるかどうかはクライアントの能力や意志にゆだねて、コーチは「何もしなくてもよい」という立場をとっていました。

コーチングのモデルは鶏と卵

コーチングを通じて価値を得られる人はこのタイプ。

  • 物凄くやる気がある
  • 能力がずば抜けて高い

もうひとつおまけをいうなら、コーチにお金を払うだけの経済的余裕も条件のひとつですかね。コーチングの報酬は高いです。そこに喜んでお金を払える人です。極論をいなら、誰がコーチでもよいわけです。

あえて言うなら、自分と気が合うかどうか?ですね。

コーチングは、ある意味、富裕層をターゲットにしたビジネスモデルなのかもしれません。

 

スキル・コーチングのゴールは、クライアントを目的地に連れていくこと!

スキル・コーチングの目的は、クライアントに何か特定の技術を教えて終わるのではなく、クライアントが目的を達成するために必要な手段を提供していきます。その「手段」に対してコーチングのアプローチを使います。

従来のコーチングとの違い

従来のコーチングだと、コーチはクライアントが自ら答えを引き出すための支援するところまででした。ところが、クライアントが自ら「答え」を引き出せても、実際に行動できるかは別の話。いざ、行動してみて、能力やスキルが追い付かずに挫折するケースが目立ちます。

美原早希
そうなの?私のクライアントにはあまり見られないけれど。
木村なおき
たぶん、早希さんのクライアントがエグゼクティブやマネージャクラスの人だからじゃないですか?
マイケル・田中
Nooooo! Coach should always believe that clients have will and competency to achieve the goal by his/her own. That’s what Coach should be.(違う!コーチは、クライアントが自らクライアントが目標を達成する意思と能力があると信じることじゃ。それこそがコーチの役割なのじゃ!)
木村なおき
そうですよね。けれど、クライアントの目標の中に、ひとつでも「特定のスキルを習得する」があったら、そこの支援もできたほうがいいですよね?

従来のコーチングのモデルは、クライアントが自ら目標を達成する意思と能力があることを前提にしていました。そして、コーチのあるべき姿は、クライアントの無限の可能性を信じ続けることだけでした。

意外と手段のアプローチがおろそかになる

もちろん、クライアントには、目標を達成する意思と能力がある!この前提には立っています。だからこそ、目標だけではなく、その「手段」までサポートすることも求められます。

その手段こそが「スキル」なわけですね。

そして、クライアントの中に多いのが、「スキル」が追い付かず先に進めないケース。

実際に体験したすごく極端なケースを2つ紹介ます。

ケース2.自分の能力を活かしてコーチ&ヒーラーの仕事をしたい

こう相談してきたのはSさん。25歳の女性です。どうやら、「共感覚」という音や声を色で知覚できる能力を持っているらしく、その方からTwitter経由でホームページ制作の依頼がありました。その方は、自身でもコーチングを学んでいます。また、第一印象の良さや人を元気づけるような話し方はまさにコーチ向きでした。

Webで表現するスキル。

そのスキルを使いこなせるようにするための支援を行うスタイルのコーチングです。

  • ディベートを教えて通じてあなたが実践で活用できる状態にできます
  • エニアグラムを活用して、あなたの強みを引き出すことができます
  • あなたが自力でホームページを作れるようなスキルを教えることができます

コーチングを通して、特定のスキルをわかりやすく教えて、「わかる」から「活かせる」状態にまで持っていけるわけです。そして、これができるのがコーチングであり、今回ご紹介するスキルコーチングの世界です。

 

 

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