ワークショップとセミナーの違い
日本セルフコーチング心理学協会では、アクティブラーニングを取り入れたワークショップ型の講座を行っております。
コーチングやコンサルティングの仕事をされている人にとって、ワークショップやアクティブラーニングは聞きなれた言葉だと思いますが、世間ではこのワークショップという学習手法が定着していないため、この場で改めてセミナーと比較をしながら、紹介をしていきます。
Contents
ワークショップとセミナーの違い
セミナーとは?
元々の意味は、ドイツ語のゼミナールです。学習塾大手の代々木ゼミナール-通称代ゼミ-は、学生向けにセミナービジネスをしているといえますね。ビジネス系のセミナーは、参加者が20~50人程度が集まり、有名人や専門家が講師として受講者に何かを教えるスタイルで行われます。
ワークショップとは?
ワークショップは、もともと演劇や美術の世界で行われていた教育手法です。プロの役者やアーティストを育成するためには、一方的に知識を与えてこなすだけではなく、何らかの課題を与えて体験活動を通して学んでいくほうが効果的だという考えからきています。
ワークショップが注目された理由
近年、企業研修や大学の授業などでワークショップが取り上げられるようになりました。
一方的に教えるだけでは、知識は習得できても、そこで終わりというセミナーや講義の限界に気づいてきたからでしょう。
セミナーの限界点
これはある企業の人事・教育担当者からヒアリングをした内容です。
社員を育成するために、セミナーを取り入れているんだけれど、効果がイマイチなんだよね。みんなその時はマジメにノートをとるけれど、セミナーが終わったらもう忘れている。
セミナーを恒常化しすぎたのが原因なのか、みんなセミナーに参加をしてレポートを書くことが目的になっている気がする。本質じゃないよね。そこは。
セミナーに参加をしたて見たけれど、その内容が書籍やネットの情報と何ら変わりない。もちろん、かみ砕いてわかりやすく教えてくれるところはありがたいけれど、これなら自社でEラーニングにしたほうが安上がりのような・・・
できるのレベルにまで持っていけない。そして、できるのレベルに持っていくには実際にするのがいちばん。
こうした背景から、ワークショップやアクティブラーニングといった参加型の講座が注目されるようになってきました。
ワークショップの利点
ワークショップの利点は、この実際に参加をしてみて、能動的に課題をこなすところにあるといえます。
利点1.インタラクティブ(双方向)
- 参加者の意見、悩み、要望などを聴くことができる
- 参加者同士が意見を出し合いながら双方向な学びができる
- 主体性や達成感、一体感が生まれやすくなる
利点2.いちばんの効果は体験価値
体験価値とは何かを実際に体験してみれ得られる学びとその価値です。
日本には、あふれるほどの書籍があり、インターネットにアクセスをすれば、欲しい情報はすぐに手に入れることができます。
もちろん、自力で調べることは必要になりますが。
体験価値だけは本やインターネットで手に入りません。ディズニーランドにどんなアトラクションがあるかはGoogle先生は教えてくれますが、ディズニーランドで楽しんだあの感覚は本やインターネットは教えてくれません。
セミナーでは「体験価値」は手に入らないのか?
もちろん、セミナーでも体験価値は手に入りますが、あくまでそれらは「受け取る」というレベルに終始しがちです。
対して、ワークショップの場合、そこから実際に体験をするという体験価値まで手に入ります。
ここはセミナーの内容と受講者の態度によりけりです。